県立越谷北高校は、埼玉県越谷市にある創立57年目の伝統ある公立進学校です。普通科と理数科を設置し、国公立大学や難関私立大学への高い進学実績を誇っています。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受け、先進的な理数教育と国際教育を推進する学校として注目されています。
県立越谷北高校の入試倍率と偏差値
入学難易度(偏差値)
普通科
- みんなの高校情報:66
- W模擬|新教育スクールガイドウェブ:63(60%水準)
- 市進高校受験情報ナビ:64(80%水準)
理数科
- みんなの高校情報:68
- W模擬|新教育スクールガイドウェブ:65(60%水準)
- 市進高校受験情報ナビ:66(80%水準)
県内有数の進学校として高い偏差値を維持しており、特に理数科は68という高い水準となっています。埼玉県内でもトップレベルの学力を持つ生徒が集まる学校です。
入試倍率
普通科の倍率推移
年度 | 志願倍率 | 志願確定倍率 | 受検倍率 | 合格倍率 |
---|---|---|---|---|
2025年度 | 1.26倍 | 1.27倍 | 1.27倍 | 1.27倍 |
2024年度 | 1.17倍 | 1.16倍 | 1.15倍 | 1.14倍 |
2023年度 | 1.16倍 | 1.17倍 | 1.17倍 | 1.16倍 |
2022年度 | 1.50倍 | 1.45倍 | 1.45倍 | 1.43倍 |
理数科の倍率推移
年度 | 志願倍率 | 志願確定倍率 | 受検倍率 | 合格倍率 |
---|---|---|---|---|
2025年度 | 2.10倍 | 2.05倍 | 2.05倍 | 2.05倍 |
2024年度 | 1.48倍 | 1.53倍 | 1.45倍 | 1.41倍 |
2023年度 | 2.00倍 | 1.98倍 | 1.95倍 | 1.95倍 |
2022年度 | 1.68倍 | 1.63倍 | 1.60倍 | 1.60倍 |
理数科は定員40名と少数精鋭のため、普通科よりも高い倍率となる傾向があります。2025年度は2.05倍と特に高い競争率となりました。
県立越谷北高校の歴史と伝統
県立越谷北高校は昭和44年(1969年)4月1日に設立され、令和7年度で創立57年目を迎える歴史ある学校です。当初は全日制普通科のみでしたが、平成元年(1989年)に埼玉県初の理数科が設置され、県内の理数教育をリードする存在となりました。
平成30年(2018年)からは文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定され、現在は第Ⅱ期の3年目を迎えています。この指定により、より高度で先進的な理数教育を展開し、将来の科学技術系人材の育成に力を入れています。
校章は共学を表す向かい合った2羽のしらこばとが羽を広げ、エネルギーを蓄えて飛翔するたくましさと、動かした翼の空間の中にペンの形を暗示させ、勉学に誠実に取り組む姿勢への願いが図案化されています。
県立越谷北高校の立地と最寄り駅、周辺環境
所在地とアクセス
所在地 | 埼玉県越谷市大字大泊字塚田500-1 |
アクセス | せんげん台駅東口③のりばから茨城急行バス「大泊・平方循環」「まつぶし緑の丘公園・松伏町役場」行きで桜井小学校下車、徒歩6分 せんげん台駅東口②のりばから茨城急行バス「老人福祉センター(くすのき荘)」行きで児童館コスモス前下車、徒歩8分 |
周辺環境
越谷市の北部に位置し、自然豊かな環境に囲まれています。住宅地と田園地帯が混在する静かな環境で、勉学に集中できる立地となっています。通学手段は電車が71%と最も多く、自転車25%、徒歩3%と続きます。通学時間は30分から60分の生徒が52%と最も多く、広い範囲から生徒が通学しています。
出身中学校の分布では、越谷市内が27%、草加市15%、さいたま市14%、春日部市12%となっており、埼玉県東南部を中心とした広域から生徒が集まっています。
県立越谷北高校の校風と教育方針
教育目標
「人格の完成をめざして、国家、社会の有為な形成者を育成する」を基本とし、以下の4つの柱を掲げています。
- 真理を尊重して旺盛な科学精神と公正な批判力を養う
- 心身の鍛練を重んじて勤労愛好と責任遂行の心を体得させる
- 豊かな情操を養い文化創造と自然愛好の精神を深める
- 自主と共同の意志を強固にし道徳と遵法の精神を培う
特色ある教育活動
校訓
- 立志: 志を高く持ち、社会においてリーダーシップを発揮し活躍できる生徒
- 探究: 自ら学び考え行動する個性と創造力のある生徒
- 奉仕: 自己を磨き、社会の一員として社会に貢献できる生徒
校是
流汗悟道 何事にも真剣に体ごとぶつかって大いに汗をかき努力をする、そこから自分の求めるものが見えてくる。その継続と汗の量に比例した飛躍が必ずある、という精神を表しています。
目指す学校像
高い理想と豊かな人間性を兼ね備えたグローバルリーダーを育成する
スクール・ミッション
「立志・探究・奉仕」を校訓とし、リベラルアーツに基づく幅広い学びと、全ての教育活動における主体的・対話的で深い学びを通して、主体性や協働性、国際感覚を養い、高い理想と豊かな人間性を兼ね備えたグローバルリーダーとなる人材を育成します。
独自の校風
ICTを積極的に活用したアクティブラーニングや探究学習など、時代が求める最新の学習メソッドを推進しています。また、多種多様な国際交流や文理融合を目指したクロスカリキュラムなど、国際感覚やリベラルアーツ(教養)を養成する事業や授業にも力を入れています。
北高生は、熱意あふれる教職員や成長意欲に満ちた仲間たちとともに日々勉強や部活動に励みながらも、学校行事などにも主体的に取り組み、充実した高校生活を送っているのが特徴です。
県立越谷北高校の進路・進学実績
進路・合格者の推移
2025年3月卒業生の進学状況
- 現役合格者総数: 1,236名
- 国公立大学合格者: 93名(7.5%)
- 私立大学合格者: 1,143名(92.5%)
過去3年間の傾向として、合格者総数は2024年の1,426名をピークに2025年は1,236名と減少しましたが、質的な向上が顕著に見られます。特に最難関大学への合格者が大幅に増加しており、同校の進路指導の質の高さが表れています。
主な大学・短大・専門学校合格実績
国公立大学(2025年3月卒)
最難関大学(東京一科医): 6名
- 東京科学大学: 3名
- 一橋大学: 2名
- 国公立医学部医学科: 1名
難関大学(旧帝大): 5名
- 北海道大学: 3名
- 東北大学: 2名
準難関大学(TOCKY): 20名
- 千葉大学: 10名
- 筑波大学: 6名
- お茶の水女子大学: 3名
- 神戸大学: 1名
関東圏主要国公立: 53名
- 埼玉大学: 21名
- 埼玉県立大学: 11名
- 電気通信大学: 4名
- 東京都立大学: 4名
- 東京学芸大学: 5名
- 東京農工大学: 4名
- その他: 4名
私立大学(2025年3月卒)
早慶上理医: 38名
- 早稲田大学: 34名
- 慶應義塾大学: 4名
GMARCH: 271名
- 明治大学: 75名
- 法政大学: 62名
- 立教大学: 53名
- 中央大学: 37名
- 学習院大学: 26名
- 青山学院大学: 18名
成成明学獨國武: 86名
- 獨協大学: 31名
- 成城大学: 18名
- 國學院大学: 18名
- その他: 19名
日東駒専: 259名
- 東洋大学: 152名
- 日本大学: 62名
- 駒澤大学: 23名
- 専修大学: 2名

進路指導の特徴
同校の進路指導は「志望大学への現役合格」と「大学入学後も社会に出てからも伸びる生徒の育成」を基本方針としています。
- 1年次: 進路への関心を深め、自己の適性を理解してコース選択
- 2年次: 自己理解と大学学部学科の理解を深めて適切な科目選択
- 3年次: 進路選択を吟味して受験大学を最終決定し、希望進路実現
7限と土曜授業の実施により十分な学習時間を確保し、40を超える特化した対策講習、共通テスト対策、早慶英語対策など、きめ細かな指導を行っています。また、スタディケアによる学習定着支援も充実しており、生徒一人ひとりの学習状況に応じたサポート体制が整っています。
県立越谷北高校のイベント・学校行事
主な年間行事
春の行事(4月〜6月)
- 4月: 入学式、対面式、部活動紹介、新入生歓迎会
- 5月: 全校遠足、生徒総会、中間考査、県民の日
- 6月: 全校講演会、個人面談、保護者面談、SSH生徒研究発表会
夏の行事(7月〜8月)
- 7月: 期末考査、終業式、全校講演会、海外短期派遣事業(オーストラリア)
- 8月: 夏期講習、全校講演会、グリーンエネルギープロジェクト
秋の行事(9月〜11月)
- 9月: 始業式、しらこばと祭(文化祭)、前期支援学校交流会、全校講演会
- 10月: 中間考査、全校講演会、生徒会役員選挙
- 11月: 追踏遠征会(男女別行事)、全国大会、個人面談、地域ふれあい行事
冬の行事(12月〜3月)
- 12月: 期末考査、終業式、球技大会、SSH課題研究発表会、グローバル・スタディズ・プログラム
- 1月: 始業式、入学者選抜
- 2月: 全校講演会、北高探究の日
- 3月: 学年末考査、終業式、卒業式
特色ある行事
- しらこばと祭(文化祭): 生徒が主体的に企画・運営する文化祭で、各クラスや部活動による展示・発表が行われます。
- 北高探究の日: 2年次までの探究活動の成果をポスター形式で発表する学習発表会です。令和7年度は2月1日(土)に実施予定です。
- 追踏遠征会: 毎年11月に行われる男女別の集団行動行事で、体力向上と協調性の育成を目的としています。
- SSH関連行事: 生徒研究発表会、課題研究発表会、各種フィールドワークなど、科学的探究心を育む行事が充実しています。
県立越谷北高校の部活動や課外活動
運動部
関東大会出場実績のある部活動
- 吹奏楽部: 第30回(2024年)西関東吹奏楽コンクール高等学校A部門金賞
- 囲碁・将棋部: 第3回関東高等学校文化連盟将棋大会出場
県大会出場実績のある部活動
男子卓球部、女子卓球部、男子ソフトテニス部、女子ソフトテニス部、男子バドミントン部、女子バドミントン部、剣道部、応援部、体操部、陸上競技部、ソフトボール部、パワーリフティング部、男子バスケットボール部、女子バスケットボール部、水泳部、美術部、生物部、ギター部、E.S.S.、書道部、演劇同好会
文化部
全国大会出場実績のある部活動
- パワーリフティング部: 第41回全日本高等学校パワーリフティング選手権大会出場
- 書道部: 第58回高野山競書大会全日本書道連盟賞、審査委員長賞他多数受賞
- 文芸部: 2024年海外通信歌アルテア部門大学・大学院・一般・高校生大賞
- 新聞部: 第28回全国高校新聞年間紙面審査賞優秀賞、第1回全国高校新聞コンテスト奨励賞他
- 化学部: サイエンスキャッスル2024全国大会銀賞
- 吹奏楽部: 第30回(2024年)日本管楽合奏コンテスト高校生A部門全国大会最優秀賞他
特色ある活動
理数に関連する部活動
物理部、化学部、生物部、天文気象部、パソコン部が活動しており、SSH事業と連携した研究活動も行っています。
国際交流活動
- 高校生海外短期派遣事業(オーストラリア)
- グローバル・スタディズ・プログラム(GSP)
- グローバルリーダー育成プロジェクト
- 平和の懸け橋プロジェクト
探究活動
1年次から3年次まで継続的な探究活動を実施し、「生徒が自走する探究」を目指しています。通学路をテーマとした身近な問題から始まり、最終的にはポスター発表まで行います。
県立越谷北高校の施設と環境
主な施設
校舎施設
- ホームルーム棟: 24教室(令和4年度に改修工事完了)
- 管理棟: 4階建(一部3階建)
- 特別教室棟: 理科・芸術科・家庭科の専門教室
学習環境
- 講義室: 大人数での講演や発表に使用
- 実験室: 生物実験室をはじめとした各理科実験室
- 視聴覚室(PCルーム): ICT教育に対応
- 図書館: 学習と読書の拠点
- 質問コーナー: 教員と気軽に面談できるスペース
- 進路閲覧室: 赤本コーナーや大学合格者一覧を設置
特色ある施設・環境
体育施設
- 体育館: 防災拠点施設として機能、バスケ2面・バレー2面・バドミントン8面対応
- 卓球場: 競技用6台・授業用8台
- 武道場(剣道場): 武道教育の拠点
- 屋上プール: 25mプール(防災拠点施設)
- テニスコート: 8面の充実した施設
- グラウンド: 平成26年に改修工事完了
その他の施設
- しらこばと会館: 食堂・合宿所として利用
- 部室棟: 各部活動の拠点
- 正門前庭園・管理棟前庭園: 美しい景観を提供
- 生徒用トイレ: 男女ウォシュレット付き(快適ハイスクール改修工事で整備)
学習支援設備
- 階段前ギャラリー: 生徒作品の展示スペース
- 家庭科発表コーナー・理科発表コーナー: 各教科の学習成果を展示
- HR配布用新聞受け: 情報収集の環境整備
校内には日本庭園と水流式池も設置されており、自然を感じながら学習できる環境が整っています。これらの充実した施設により、生徒たちは学習・部活動・学校生活の全てにおいて質の高い環境で過ごすことができます。
SSH指定で先進教育!グローバルリーダーを育む進学校
県立越谷北高校は、57年の歴史と伝統を持ちながらも、常に時代の先端を行く教育を実践している埼玉県有数の進学校です。2025年の進学実績では、国公立大学の最難関・難関大学への合格者が大幅に増加し、GMARCHへの合格者も過去最高の271名を記録するなど、質の高い進路指導の成果が如実に表れています。
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)第Ⅱ期の指定を受け、最先端の理数教育と豊富な国際交流プログラムを通じて、グローバルリーダーの育成に力を入れています。「立志・探究・奉仕」の校訓のもと、生徒一人ひとりが高い理想と豊かな人間性を兼ね備えた人材として成長できる教育環境が整っており、中学生の皆さんにとって夢の実現に向けた最適な学習の場となることでしょう。
