県立所沢北高校は、埼玉県所沢市にある創立52年目の伝統ある公立進学校です。普通科と理数科を設置し、「叡智育成・自主自律」の教育理念のもと、文武両道を実践しています。2024年度からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受け、先進的な理数教育と国際教育を推進する学校として注目されています。
県立所沢北高校の入試倍率と偏差値
入学難易度(偏差値)
普通科
- みんなの高校情報:66
- W模擬|新教育スクールガイドウェブ:63(60%水準)
- 市進高校受験情報ナビ:64(80%水準)
理数科
- みんなの高校情報:68
- W模擬|新教育スクールガイドウェブ:65(60%水準)
- 市進高校受験情報ナビ:66(80%水準)
県内有数の進学校として高い偏差値を維持しており、特に理数科は67という高い水準となっています。埼玉県内でもトップレベルの学力を持つ生徒が集まる学校です。
入試倍率
普通科の倍率推移
年度 | 志願倍率 | 志願確定倍率 | 受検倍率 | 合格倍率 |
---|---|---|---|---|
2025年度 | 1.27倍 | 1.26倍 | 1.25倍 | 1.25倍 |
2024年度 | 1.11倍 | 1.11倍 | 1.09倍 | 1.09倍 |
2023年度 | 1.35倍 | 1.31倍 | 1.30倍 | 1.30倍 |
2022年度 | 1.43倍 | 1.43倍 | 1.42倍 | 1.42倍 |
理数科の倍率推移
年度 | 志願倍率 | 志願確定倍率 | 受検倍率 | 合格倍率 |
---|---|---|---|---|
2025年度 | 2.05倍 | 2.08倍 | 2.03倍 | 2.03倍 |
2024年度 | 1.30倍 | 1.35倍 | 1.30倍 | 1.30倍 |
2023年度 | 1.48倍 | 1.55倍 | 1.48倍 | 1.48倍 |
2022年度 | 2.38倍 | 2.43倍 | 2.43倍 | 2.40倍 |
理数科は定員40名の少数精鋭のため、普通科よりも高い倍率となる傾向があります。2025年度は2.03倍、2022年度は2.40倍と特に高い競争率となりました。
県立所沢北高校の歴史と伝統
県立所沢北高校は昭和49年(1974年)4月に設立され、令和7年度で創立52年目を迎える歴史ある学校です。開校記念日は6月6日で、これまで多くの卒業生を社会に送り出してきました。
平成28年(2016年)には普通科に加えて理数科を開設し、現在は普通科8クラス、理数科1クラスの構成となっています。理数科は2025年度で10年目を迎え、着実に実績を積み重ねています。
令和6年度(2024年度)からは文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定され、未来の科学技術系人材の育成を目指した様々な取組を推進しています。日本の航空発祥の地、所沢飛行場跡地の北端という立地も、同校の歴史的背景を物語っています。
県立所沢北高校の立地と最寄り駅、周辺環境
所在地とアクセス
所在地 | 埼玉県所沢市並木5-4 |
アクセス | 西武新宿線新所沢駅下車、東口から徒歩10分 |
周辺環境
所沢市の住宅地に位置し、静かで学習に適した環境が整っています。新所沢駅から徒歩10分という交通アクセスの良さも魅力の一つです。所沢市は埼玉県南西部に位置し、都心部へのアクセスも良好で、多様な地域から生徒が通学しています。
学校周辺には市民体育館やテニスコートなども隣接しており、部活動にも恵まれた環境となっています。また、日本の航空発祥の地として知られる所沢飛行場跡地に位置することから、歴史的な意義も持つ立地となっています。
県立所沢北高校の校風と教育方針
教育目標
所沢北高校は「叡智育成・自主自律」の教育理念を掲げ、以下の3つの教育目標を設定しています。
- 学問を愛し、真理の探究、文化の創造の発展に貢献する力と、公正な判断力を育成する
- 自主自律の精神を養い、強い責任感と勤労愛好の精神を育成する
- 心身を鍛練し、豊かな情操を養い、明朗にして規律と敬愛を尊ぶ健康な人間を育成する
特色ある教育活動
- 目指す学校像: 「たくましい知性としなやかな感性を備え、高い倫理観とグローバルな視野を持って、地域や社会の持続的発展に貢献しようという高い志を有するリーダーを育成する」
- SSH(スーパーサイエンスハイスクール): 2024年度から指定を受け、先進的な理数教育を実施し、創造性・独創性を高める指導方法や教材の開発に取り組んでいます。
- 65分授業制度: 1コマ65分、1日5時間の授業を実施し、土曜日授業を実施している学校とほぼ同じ授業時間を確保しています。これにより、ゆとりのある土日には部活動や家庭学習の時間を充実させることができます。
- 1人1台iPad: 普通科・理数科ともに全生徒がiPadを使用し、MetaMoji ClassRoomアプリを活用した効果的な学習を実現しています。
独自の校風
「文武両道」を掲げ、学習と部活動の両立を重視した教育を展開しています。部活動加入率は96%と非常に高く、生徒は意欲的な授業への取り組みと規律ある生活をし、学校行事・部活動にも全力を尽くす日々を送っています。
また、国際理解教育にも力を入れており、ニュージーランド研修やフランス研修、海外日本語教師の受け入れなど、グローバルな視点を持った人材の育成にも努めています。
県立所沢北高校の進路・進学実績
進路・合格者の推移
2025年3月卒業生の進学状況
- 現役合格者総数: 1,210名
- 国公立大学合格者: 81名(6.7%)
- 私立大学合格者: 1,129名(93.3%)
過去5年間の傾向として、私立難関大学への合格実績が特に優秀で、早慶への合格者が2025年に36名と大幅に増加するなど、質的な向上が顕著に見られます。理数科卒業生232名中110名が国公立現役合格を果たしており、約半数という高い合格率を誇っています。
主な大学・短大・専門学校合格実績
国公立大学(2025年3月卒)
最難関大学(東京一科医)
合計 5名
- 東京大学: 1名
- 東京科学大学: 2名
- 一橋大学: 1名
- 国公立医学部医学科: 1名
難関大学(旧帝大)
合計 3名
- 北海道大学: 1名
- 東北大学: 2名
準難関大学(TOCKY)
合計 9名
- 千葉大学: 6名
- 筑波大学: 1名
- 横浜国立大学: 2名
関東圏主要国公立
合計 47名
- 埼玉大学: 11名
- 東京都立大学: 11名
- 東京農工大学: 7名
- 茨城大学: 3名
- その他: 15名
私立大学(2025年3月卒)
早慶
合計 36名(大幅増加)
- 早稲田大学: 29名
- 慶應義塾大学: 7名
上智・理科・ICU
合計 18名
- 上智大学: 8名
- 東京理科大学: 10名
GMARCH
合計 277名(高水準維持)
- 明治大学: 65名
- 法政大学: 73名
- 立教大学: 58名
- 中央大学: 43名
- 学習院大学: 24名
- 青山学院大学: 14名
その他
- 成成明学獨國武: 95名
- 日東駒専: 260名 など

進路指導の特徴
同校の進路指導は「きめ細かな支援で一人ひとりの進路探究に伴走」をモットーとし、段階的かつ体系的な指導を3年間にわたって展開しています。
- 1年次: 「生活習慣・学習習慣の確立と定着」をテーマとした基盤作り
- 2年次: 「進路目標明確化による『中堅み』へ」をテーマとした具体的な進路設定
- 3年次: 「学習と受験校選定で『圧倒的主体性』を発揮」をテーマとした最終決定
充実した進学補講体制により、3年次には通年約20講座、夏季約35講座、冬季約15講座を開講し、多様な志望校に対応しています。また、学習室を夜7時まで開放し、きめ細かな進路情報提供と進路説明会も充実しています。
県立所沢北高校のイベント・学校行事
主な年間行事
春の行事(4月〜6月)
- 4月: 始業式・入学式・対面式・生徒総会・生徒会オリエンテーション
- 5月: 体育祭・前期生徒総会
- 6月: 開校記念日(6月6日)
夏の行事(7月〜8月)
- 7月: 終業式・夏期講習・ニュージーランド研修
- 8月: 夏期講習継続・グリーンエネルギープロジェクト
秋の行事(9月〜11月)
- 9月: 始業式・文化祭・本部役員選挙
- 10月: 後期生徒総会・SSH課題研究発表会
- 11月: 生徒会誌「走馬燈」制作・大学模擬授業体験
冬の行事(12月〜3月)
- 12月: 終業式・冬期講習
- 1月: 始業式・SSH Open Presentation
- 2月: ローテーションSpeech Contest
- 3月: 予餞会・卒業式・終業式
特色ある行事
- SSH関連行事: 課題研究発表会やSSH Open Presentationなど、科学的探究心を育む行事が充実しています。
- 国際交流行事: ニュージーランド研修、フランス研修、海外日本語教師受け入れなど、グローバル人材育成のための多様なプログラムを実施しています。
- 文化祭・体育祭: 生徒会が中心となって企画・運営し、英語スピーチコンテスト、ラグビー大会、バレーボール大会、剣道大会なども開催されます。
県立所沢北高校の部活動や課外活動
運動部
全国大会出場実績のある部活動
- 陸上競技部: 関東大会・インターハイかんれ出場(令和2〜6年度)
- 弓道部: 関東大会・インターハイ・東日本大会・全国遠的大会出場(令和4〜6年度)
- チアダンス部: 全国大会2位(令和5年度全国高等学校ダンスドリル選手権大会)
関東大会出場実績のある部活動
男子バスケットボール部、男女テニス部、男女バドミントン部、男女バレーボール部、男女ハンドボール部、剣道部、ソフトボール部、卓球部、サッカー部、野球部、ラグビー部
文化部
全国大会出場実績のある部活動
- 美術部: 全国総合文化祭出品(令和元〜6年度)
- 新聞部: 全国総合文化祭出品(令和4年度・7年度)
- ギター部: 全国総合文化祭出場(令和5年度)
- 吹奏楽部: 西関東大会銀賞(令和元年度、令和4年度)
- 生物部: 日本生態学会高校生ポスター発表(多年度)
- 文芸部: 関東大会出場(令和4〜5年度)

特色ある活動
- 部活動加入率96%: 19の運動部、18の文化部(同好会含む)があり、ほぼ全ての生徒が部活動に参加しています。
- SSH関連活動: 生物部、物理部、化学部、地球科学部などがSSH事業と連携した研究活動を行っています。
- 地域連携活動: 地元公民館主催の夏休みこども教室への協力、学習指導ボランティア、地域清掃、所沢市役所や環境省との連携プロジェクトなど、地域社会との結びつきを重視した活動も活発です。
県立所沢北高校の施設と環境
主な施設
校舎施設
- E棟(1年生ホームルーム棟): 新しい校舎で快適な学習環境
- 保健室・生物室: 充実した学習・健康管理環境
- 図書館: 学習と読書の拠点として機能
- 会議室・多目的室: 様々な活動に対応
学習環境
- 学習室: 夜7時まで開放し、集中して学習できる環境
- 各教室: 1人1台iPadを活用したICT教育対応
- 65分授業対応の時間割で充実した授業時間を確保
特色ある施設・環境
体育施設
- 体育館: バスケットボール、バレーボール、バドミントンなど多目的利用
- 朋翔館: トレーニング室・部室・会議室・多目的室を備えた複合施設
- テニスコート: 充実したコート設備(隣接する市民体育館も見える立地)
- 錬剛館: 柔道場・剣道場を備えた武道専用施設
- 弓道場: 弓道部の活動拠点
- グラウンド・野球場: 広さ34,085㎡の広大な校庭
その他の特色ある施設
- 中庭: 憩いの空間として機能
- 職員玄関・玄関前ロータリー: 飛翔像が設置され、学校のシンボルとなっている
- 生徒玄関: E棟との連絡通路も整備された機能的な設計
SSH関連設備
- 実験・実習室: 理数科専門教育に対応した最新の実験設備
- 課題研究のための研究スペース: 生徒の自主的な研究活動を支援
校内は「たくましい知性としなやかな感性」を育む教育環境が整備され、文武両道を実践する生徒たちが充実した高校生活を送れる設計となっています。特に、65分授業制度を支える教室環境や、SSH事業に対応した理科教育設備の充実が特徴的です。
SSH指定で65分授業!文武両道を極める所沢北の魅力
県立所沢北高校は、52年の歴史を持ちながら常に時代の先端を行く教育を実践している埼玉県有数の進学校です。2025年の進学実績では、早慶への合格者が36名と大幅に増加し、私立難関大学への合格力向上が顕著に表れました。理数科では毎年クラスの約半数が国公立大学に現役合格する高い実績を誇っています。
2024年度からのSSH指定により、先進的な理数教育と多様な国際交流プログラムを展開し、未来のグローバルリーダー育成に力を入れています。特徴的な65分授業制度により土曜授業実施校と同等の学習時間を確保しながら、土日は部活動に集中できる環境を実現しています。
部活動加入率96%という数字が示すように、真の文武両道を実践する同校は、「叡智育成・自主自律」の教育理念のもと、生徒一人ひとりが「たくましい知性」と「しなやかな感性」を身につけられる教育環境を提供しており、中学生の皆さんにとって夢の実現に向けた最適な学習の場となることでしょう。
